ABERLOUR アベラワー
所在地 アベラワー, バンフシャー(スペイサイド中央
近接蒸留所: マッカラン、インペリアル、クレイゲラヒ
蒸留所はスペイサイドの中央、秀峰ベンリネス山(840m)の湧水を源とするラワー川に沿って建立。
スタンダード品は、厳選したシェリー樽とバーボン樽の2種類の樽を使って熟成する“ダブルカスクマチュレーション”が特長ですが、このボトルは、"SPECIAL" RESERVE 「特別の取って置きの原酒」で、100%シェリー樽熟成ウイスキーです。シェリー樽熟成ウイスキーの芳香と醍醐味をご堪能いただけます。
このボトルはストレートでウイスキーを飲む場合に最適とされる80°PROOF(=45%)で瓶詰されています。
蒸留所の創業年には、4つの説があります。
①1879年:現在地に蒸留所が建設された。(現在より1.5km離れたところにあった最初の蒸留所が火災で破壊したため)
②1828年:アベラワーの古いボトルに記載がある。
③1845年:アベラワーの古いボトルに記載がある。
④1826年:②~④の蒸留所は現在地より1.5km離れた場所にあったと言われている。
創業者: ①1879年創業者ジェイムス・フレミング * Dailuaineダレユーイン蒸留所のオーナー
②~④1826年(1828年,1845年)の創業者ジェイムス・ゴードンとピーター・ウィアー
仕込水: ベンリネス山
製麦は、外注で、unpeated(ピートによる燻蒸を行わない)、様々な麦の種類を使っている(Optic, Oxbridge, Braemar, Propino, Concerto)。フロアーモルティングは1962年に取り止め。
蒸留器:初溜2器、再溜2器。サイズは初留器12,300ℓ、再留器14,500ℓ。型は ストレート・ヘッド型。伝統的な石炭直火蒸留時代の型だが、熱源は石炭ではなく、蒸留器の中に平鍋による水蒸気式。製造能力: 350万リットル/年
所有者: バカルディ社(1975)> キャンベル&サンズ(1945)
見学ツアーあり
ブレンド銘柄: House of Lords, King’s Ransom(終売), White Heather(終売)
以前からフランスでは根強い人気を持っていたが、近年では、世界的にも売り上げが好調。このボトルが販売されていた頃の1989年から、その後、6年間に22位から6位へと人気が急上昇した。
国際ワイン&スピリッツ大会で、金賞を2度受賞(1986年・1990年) したのはアベラワーが初めて。
アベラワーとは、ゲール語で「ラワー川の落合」の意味。
アベラワー創業者とされているジェームズ・ゴードンとピーター・ウィアーの2人によって蒸留所が建てられたのは1826年(あるいは1828年)だが、それ以前からこの地で密造酒がつくられてきた。
密造者たちが利用したのは、聖ダンスタンの井戸水(このボトルのラベルに描かれています)で、この水は聖ダンスタン( 960年にカンタベリー大司教) がハイランドの氏族を洗礼する際に使用したもの。 現在はベンリネスの麗にある泉から引いている。
アベラワーがユニークな点は、原料にスコットランド産の大麦だけを使用し、また樽の栓をコルクにしていること (通常は木製)。これのほうが不純物が早く蒸発してよいのだと言う。
かつては、前述の聖ダンスタンの井戸水を仕込用に使っていたが、不思議なことに、1986年に国際ワイン&スピリッツ大会で金賞を受賞した際、それまで涸れていたこの聖ダンスタンの井戸から、一時的に水が湧き出たと言われている。
蒸留所の現在の建物は、1879年の火最後に再建されたもので、ヴィクトリア朝の美しい建物。その後1945年に拡張されたが、1974年にフランスのペルノ・リカール社に買収され、その際に、近代的設備が付け加えられた。