消滅蒸留所 DUMBARTON ダンバートン21年 バランタイン17年の核心
- 商品コード:
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155-2
- 商品概要:
- バランタインのマスターブレンダーであったRobert Hicksは1分間に15の樽の原酒の違いをかぎ分けられる世界最良の鼻の持ち主として有名でしたが、バランタインの原酒の中で一番重要なものはダンバートンのグレーンと言っています。
同様に、サントリーのチーフブレンダーだった輿水精一氏も、響の最も重要な原酒は知多のグレーンと言っています。モルトブームの中、マニアの目はグレーンに注がれ始めています。
- 蒸留所/ブランド:
- Dumbarton (ダンバートン)
- 関連カテゴリ:
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アーカイブ 保管庫 (売切)
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ボトラー瓶詰業者
> ワット・ウイスキー Watt Whisky
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輸入業者
> ウイスクイー whisk-e
ポイント:
0
Pt
Demolished Distillery 消滅蒸留所
DUMBARTON ダンバートン 21年
2000 -2022 閉鎖2年前の蒸留
Lowland Single Grain Scotch Whisky ローランド・シングル・グレーンウイスキー
Bottler: WATT WHISKY ワット・ウイスキー
70cl 57.1%vol
First Maturation : a single bourbon cask
Finished for 9 months in an ex-Islay cask
Number of bottles: 222
グレーンウイスキーでは珍しい、フィニッシュ物。
しかもアイラ島のシングルモルトウイスキー(蒸留所非公開)のシングルカスクで9か月後熟した珍品です。
瓶詰222本の希少品。
ストレートで飲むと、アイラの香りが前面に感じられますが、加水すると、それが消えて、基調であるバーボン樽由来のバニラ、バタースコッチの香味が姿を現します。その香味の変化が魅力的で、うっとりとします。
モルトウイスキーのアイラカスクフィニッシュに比べて、アイラウイスキーの影響がハッキリ現れています。しかし、その影響によってバーボン樽由来の元来の基調が損なわれているわけではなく、加水によって基調が前面に現れてきます。
最初に会った時は、武骨な印象だったものが、2度目に会うと実は非常に優しい心温まるものだったという、2度の出合が大変面白く、魅力的です。
このような魅力的なスコッチウイスキーを造り出したワット夫妻の企画力に乾杯🍻
輸入元ウイスクイー:テイスティングメモ
アイラカスク由来のスモーキーな風味が感じられる閉鎖蒸溜所のシングルグレーン。バタースコッチやシロップの味わいと共に薬やピートスモークが広がります。
Dumbarton ダンバートン蒸留所 1938-2002
ダンバートン蒸留所は、カナダのハイラムウォーカー社がバランタイン社を買収し、すでに人気を博していたブレンドウイスキー"バランタイン"用のグレーンウイスキーを供給するために1938年にグラスゴーの西に建設されました。同時にモルトウイスキーも製造可能な工場とし、当時スコッチ業界で最大の複合蒸留所となりました。
グレーンウイスキー製造に関しては、当時最も優れていると考えられていたコフィースティル(ニッカの西宮工場の蒸留器など)ではなく、新たな革新的な試みとして、アメリカでバーボンやニュートラル・アルコール製造に使われていた連続式蒸留器(Vulcan Copper & Supply Co. of Cincinnati)を英国で最初に導入した蒸留所となりました。
1958年ダンバートン蒸留所敷地内のモルトウイスキー製造区域を新たに別棟のインバーリーブン蒸留所として、そこに1器のローモンド式蒸留器を導入しました。そのローモンド式蒸留器で製造されるシングルモルトの名称をローモンド、1936年以来製造してきたモルトウイスキーをインバーリーブン(「リーブン川の川岸」の意味)と呼びました。
1959年蒸留所を警護するためシナガチョウ100羽を蒸留所傍のリーブン川に導入しました。警戒心が非常に強く、見知らぬ人間や野良猫等他の動物を見かけると金管楽器を鳴らしたような大声で鳴き騒ぎ、対象を追いまわし首を伸ばしてくちばしで攻撃を仕掛けることから、古来より番犬代わりとなることが知られています。
1988年にハイラムウォーカー社がアライド・ライオンズ社に買収されましたが、2002年にダンバートン蒸留所を閉鎖し、その後、宅地開発のために解体されました。
蒸留所警備隊として飼われていたシナガチョウは、蒸留所閉鎖後もしばらく蒸留所傍に留まっていましたが、10年後の2012年残っていた7羽が警護隊を引退し、グラスゴー緑地公園で余生を過ごすことになりました。