商品の特徴
Highland Park ハイランドパーク FACTS 基本情報
1798年から続く、ハイランドパークでは、その伝統への敬意が、製品を産み出す中心的な力となっており、その特徴を産み出す原動力となっていますが、他のウイスキーとハイランドパークを区別するのは、他でもない、オークニーの風土そのものです。
オークニー諸島は、古代ギリシャ、ローマ文学で、Ultima Thele (アルティマ・スーリー「最も遠いスーリー」)と呼ばれた場所。
「人間が知っている世界の向こう側にある遠く離れた場所」。その地にあるハイランドパーク蒸留所では、人間の知らない未知の魔法のようなことが起こり、その結果、荒々しくも、同時に調和のとれた香味が生み出されます。
ハイランドパークの特徴は、麦芽乾燥に使っているピートの特徴に由来しています。
ピートは何千年もの間、何千年もの間に堆積して腐食した植物からできています。元になる植物はスコットランド各地で異なります。それを乾燥し燃やしたときに発生するフェノール(煙のような香り)は各地の植生に応じて異なるものとなります。
スコットランド本土のピートは、比較的、スモーキーさが強いものになります。木に由来するリグニンが比較的多く含まれているためです。アイラのピートは海藻が含まれており、クレゾール(タールのような香り)が比較的多く含まれています。
それらに対して、オークランド諸島のピートはミズゴケとヘザーから出来ているため、本土やアイラのものとは異なる香りとなり、比較的スモーキーさは軽い一方で、香気は強く、ヘザーの香りがあります。
ハイランドパークではピートは蒸留所のキルンで焼かれ、それによって製麦されたスモーキーさの強い麦芽は、1回毎の糖化に使われる麦芽の量のうち20%を占めています。
残りの80%の麦芽はスコットランド本土産のピートを焚かない麦芽を麦芽製造会社から購入して使っています。
ハイランドパークのもう一つの特性はその後の熟成に由来します。2004年以降シェリー樽を100%使用しています。
樽材はヨーロッパオークとアメリカンオークを併用しており、また、再貯蔵樽も使用しています。
シェリー樽によって、比較的軽いスモーキーさと、香味と、フルーツの味に、深い芳醇さが加えられます。
製造能力 年間250万リットル (ピュア・アルコール換算)
発酵時間 52時間-96時間
シングルモルトとしての使用率 33%
1回の製造工程(one batch)で使用する粉砕麦芽の量 6.4トン
麦芽のフェノール値 3ppm 未満
水源 蒸留所下のクランティット Crantit の井戸水で中硬水
※ 硬水は鉄やマンガンなどが着色などの悪影響を及ぼすため醸造には不向きとされ、多くの蒸留所では軟水を使っている。しかし、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などはウイスキー酵母の増殖に必須なミネラルであり、また、カルシウムは酵素のはたらきにも影響するので、水の硬度だけでは、ウイスキー製造用の仕込水としての適性を判断できない。
ハイランドパークは、スキャパ、グレンリベット、ストラスアイラ、オーバン、グレンモーレンジと並んで、中硬水を使って銘酒が造られることを証明する代表的な一例。
※ 中硬水は、WHO(世界保健機構)の水質ガイドラインでは、硬度60度までを軟水、硬度120度までを中硬水(中程度の軟水)、硬度180度までを硬水としています。それ以上の場合は、高硬水としています。
硬度は水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量で計算します。硬度=(カルシウム量×2.5)+(マグネシウム量×4.1)。
硬度1度=1mg/1リットル。1リットルの水に、(カルシウム量×2.5)+(マグネシウム量×4.1)=1mgの場合、硬度1とします。
例えば、1リットル中に、カルシウム20mg、マグネシウム13mgがあったとすると、硬度=(20×2.5)+(13×4.1)=103.3となり、61度以上で、120度までですので、「中硬水」ということになります。
糖化槽 ステンレス製セミローター式(*写真参照)
酵母 Kerry M & MX
麦芽 Simpsons 社から調達
発酵槽 木製12槽 容量3万6千リットル / 仕込量2万9千リットル
初留釜 プレーン(ストレート)型2器 / 容量18,000リットル / 仕込量14,500リットル
再留釜 プレーン(ストレート)型2器 / 容量12,000リットル / 仕込量9,000リットル
加熱方式 水蒸気コイル加熱
冷却器 シェル & チューブ
ニューメークスピリット度数 70%
樽詰度数 69.5%
熟成庫 バット樽2万8千樽分
HISTORY 歴史
創業1798年と言われるが定かではない。創業者も聖職者からウイスキー密造業者となったMagnus Eunsonなのか、農夫のDavid Robertsonなのかは、いまだ不明。
1816年 税務署課税官の John Robertsonが製造を統括する。
1826年 Robert Borwick が蒸留免許を正式に取得し、現在の蒸留所を建設
1840年 Robert Borwick の息子の George Borwick が経営を引き継ぐ
1869年 George Borwick の弟 James Borwick が経営を引き継ぐか、蒸留所を手放すことを考える。
1870年代 William Stuart (当時ミルトンダフ蒸留所のオーナー)が買収。
1876年 Stuart & Mackay によってインドとノルウェーへの輸出が始まる。
1885年 James Grant(前のグレンリベットのオーナー)と共同経営
1895年 James Grant の単独経営となる。Robertson & Baxter と関係を築く。
1898年 蒸留器を2器から4器に増設
1937年 Highland Disitllers (Roberton & Baxterの株式を持っていた) に吸収される。
1970年代 初めてシングルモルト8年が発売される
1980年代 シングルモルト12年と18年が発売される。
1986年 観光案内所を設置
1999年 Highland Distillers が Edrington Group と William Grant & Sons に買収される
2004年 オフィシャルボトルは、シェリー樽だけで熟成する方針を執る
2013年 Warriors が免税店で発売開始
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