商品の特徴
Dumbarton ダンバートン蒸留所 (解体中の写真) 2002年
稼働期間:1938-2002
ダンバートン蒸留所は、カナダのハイラムウォーカー社がバランタイン社を買収し、すでに人気を博していたブレンドウイスキー"バランタイン"用のグレーンウイスキーを供給するために1938年にグラスゴーの西に建設されました。同時にモルトウイスキーも製造可能な工場とし、当時スコッチ業界で最大の複合蒸留所となりました。
グレーンウイスキー製造に関しては、当時最も優れていると考えられていたコフィースティル(ニッカの西宮工場の蒸留器など)ではなく、新たな革新的な試みとして、アメリカでバーボンやニュートラル・アルコール製造に使われていた連続式蒸留器(Vulcan Copper & Supply Co. of Cincinnati)を英国で最初に導入した蒸留所となりました。
1958年ダンバートン蒸留所敷地内のモルトウイスキー製造区域を新たに別棟のインバーリーブン蒸留所として、そこに1器のローモンド式蒸留器を導入しました。そのローモンド式蒸留器で製造されるシングルモルトの名称をローモンド、1936年以来製造してきたモルトウイスキーをインバーリーブン(「リーブン川の川岸」の意味)と呼びました。
1959年蒸留所を警護するためシナガチョウ100羽を蒸留所傍のリーブン川に導入しました。警戒心が非常に強く、見知らぬ人間や野良猫等他の動物を見かけると金管楽器を鳴らしたような大声で鳴き騒ぎ、対象を追いまわし首を伸ばしてくちばしで攻撃を仕掛けることから、古来より番犬代わりとなることが知られています。
1988年にハイラムウォーカー社がアライド・ライオンズ社に買収されましたが、2002年にダンバートン蒸留所を閉鎖し、その後、宅地開発のために解体されました。
蒸留所警備隊として飼われていたシナガチョウは、蒸留所閉鎖後もしばらく蒸留所傍に留まっていましたが、10年後の2012年残っていた7羽が警護隊を引退し、グラスゴー緑地公園で余生を過ごすことになりました。
ダンバートン蒸留所 連続式蒸留塔(解体中)
ダンバートン蒸留所 連続式蒸留塔(解体中) 2002年
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