スコットランドで歴史上固有名詞が確認できる最古の蒸溜所と言われ、 ディングウォール南に1784年まで存在したフェリントッシュ蒸溜所。
グレンウィヴィス蒸溜所は、その系譜に連なり、ディングウォールに2015年設立されました。

2016年4月16日に150万ポンドを目標にクラウドファンディングを開始し、蒸溜所近隣の人をはじめ、クラウドファンディングで77日の内に2,200人から260万ポンドを集めました。

2017年11月に蒸留所建物が竣工し、同11月30日の聖アンドリューの日に操業を開始。聖アンドリュートはスコットランドの守護聖人。

蒸溜所名は、同じ系譜を持ち1926年に閉鎖されたベンウィヴィスとグレンスキアックの両蒸溜所に由来します。

出資者は3,000人を超えて、2018年にはジン製造用の蒸留器を増設しました。

Industrial and Provident Society (IPS)【コープと同様の事業体】となり、地域共同体が所有する蒸溜所となっています。

原料に、地元ハイランド産の大麦(ローカルバーレイ)を100%使用するこだわり。インヴァネスの「ベアーズ精麦」で精麦。

長時間となる約115時間と短時間となる約70時間の2パターンの発酵を行い、混合。

平均約96時間となる醪(ウォッシュ)を使用するこだわり。

生産能力:14万リットル(純アルコール換算/年)

発酵時間:72-96時間

麦芽仕込量:500kg/1回の仕込

麦芽のフェノール値:unpeated

糖化槽:フルロイター式

麦汁の透明度:透明

発酵槽:ステンレス製6槽　サイズ4,400リットル/仕込量2,500リットル

酵母:プレス型のディスティラリー酵母

初留器:オニオン型 2,,500リットル1器(サイズ=仕込量)

再留器:バルジ型(ボール型)1,700リットル1器(サイズ=仕込量) *バルジとは、ネック付け根の「膨らみ」のこと

ジン製造用の蒸留器を1器増設(2018年)

加熱方式:木材の破片を使ったボイラーによる水蒸気加熱

コンデンサー:シェル&チューブ式

ニューメイクの度数:68-70%

樽詰度数:63.5%　

蒸留所の敷地内に堀った、寒く湿った穴の中で、地面から3段～4段積みの伝統的な「ダンネージ式」で熟成。

標高1,046メートル。

ボトルのラベル中央下方に山の記号と一緒に標高が表示されています。

写真は、ヒースのピンクの花が咲くBen Wyvis ベンウィビスへの登山道