商品の特徴
タリスカー蒸留所の蒸留器
1830年、ハーポート湖畔に創業したタリスカーは、今もなおスカイ島唯一の蒸留所です。大西洋の風にさらされ、ホーク・ヒルの地下水脈から湧き出るピートを含んだ水に恵まれています。オイリーな質感、スパイシーなスモーキーさ、そして紛れもない潮風の香りで知られるタリスカーは、長年にわたりスコットランドを代表する沿岸モルトウイスキーの一つとして君臨してきました。
左の2器が、合計3器あるストレート型の再留器(ローワイン・スティル)のうちの2器
右2器が初留器(ウォシュ・スティル)で、形状は、バルジ型(膨らみ型)
初留器は、途中2度上下に曲げられたラインアームの形状に特徴があります。
写真では、建物の壁の近くで下に向かい、建物の外に出るまでのラインアームが写っています。もう一つの曲がりは建物の外にあります。そこから細いパイプが伸びていて、液化されたアルコールが釜部に環流し、再蒸留される仕組みになっています。その細いパイプも2度、上下に曲がっているのが写真で見えます。
また、タリスカーの初留器には、2つのサイトグラスが付けられています。
初留釜には、モロミが濾過されずに投入されるため、酵母などの様々な内容を含んだ状態になっており、加熱されることで、酵母からアミノ酸や脂肪酸エステルなどが溶出し、それらにより泡立ち状態の泡沫相ができます。そこでは、含硫アミノ酸分解など酒質を強めるような反応が起こり、複雑な反応が起こっていますが、その泡沫が破裂することで、霧状ミストになります。そのミストには本来蒸留されないような高沸点成分や固形成分が含まれており、そのミストとの発生量をコントロールすることが初留の重要な作業となる。
そのミストの原因となる泡立ち具合を目視するために、釜の中を見ることができる「サイトグラス」が取り付けられているが、タリスカーには上下2つのサイトグラスが付いており、それによって、ミストの発生量を十分監視していることが伺われます。
タリスカー蒸留所の歴史
ジョニ黒のキーモルトとして有名
熟成樽は、基本的に、プレーンオーク、再々使用のホッグスヘッドを主に使用する。それによって、バーボンやシェリーなどの他の酒の影響が原酒に乗らないように熟成されている。
1928年までは3回蒸留を行っていた。
所在地は、スカイ島のロッホ・ハーポートの Carbost カーボスト
ゲール語 Talisker の意味は「傾いた斜面上の大岩」
取水源は、Cnocnam Speireag Burn (蒸留所背後の丘の上の小川)
麦芽のピートによる燻蒸はミディアム (medium peated)
発酵槽は木桶
蒸留器は5器。初留釜バルジ型2器、再留釜ストレート(プレーン)型3器。
初留器の容量は10,400ℓ、再留器の容量は7,400ℓ。
初留器にはラインアームの形状がユニーク。途中2度ほど上下に曲げられており、そこから細いパイプが伸びていて、液化されたアルコールが初留釜に環流し、再蒸留される仕組みになっている。
冷却槽(コンデンサー)は、古式のワーム式(蒸留気体を水槽の中の蛇管に通して冷やして液体にする方式)で、重厚な酒質ができる。
年間生産能力:330万リットル/年。スコットランドの蒸留所で50番目(2019年度)、最大のグレンリベット蒸留所の約1/6。ディアジオ社のクラッシック・モルツにアイランズを代表する蒸留所として選ばれており、その中では生産能力は最大。
シングルモルトとしての販売数は多く、トップ10に入る人気蒸留所。
スコットランド出身の作家「宝島」のスティーブンソンは、タリスカーを「酒の王のひとつ」に挙げています。
「エジンバラ・パブ・ガイド」の作者で、ボトラー The Whisky Connoisseurs の経営者 Arthur J.A. Bell氏(あのベル社の創業者と同名)は、2015年に自らの最期の病床の窓辺にタリスカーを置いて、見舞客が来たらそのボトルを指さしたそうです。
【蒸留所の歴史】
1825年 蒸留所の起源。スカイ島の地主 Hugh and Kenneth MacAskillがタリスカーの家と広大な土地の地権を手に入れ、小作人を Loch Harport ロッホ・ハーポートと Portnalong ポートナロングに強制移住させたり、不用な住人を島から追い出し、羊と交換する人身売買で財を得たことに始まる。
小作人から取り立てる小作料と、もう一つの収入としたのが、小作に不用な住人をCarbostに移住させて労働に従事させたウイスキー製造販売だった。
1830年 Hugh and Kenneth MacAskill が タリスカー蒸留所を創業
1848年 Hugh and Kenneth MacAskill破産、地権と所有権を北スコットランド銀行が所有
1857年 北スコットランド銀行がタリスカー蒸留所を500ポンドでDonald MacLennanに売却
1867年 グラスゴーの Anderson & Coが買収
1879年 Anderson & Co.の John Anderson が詐欺で逮捕される(顧客を欺してウイスキーを渡さず代金を詐取)
1880年 Alexander Grigor Allan と Roderick Kemp がタリスカーを買収
1892年 Roderick Kemp がタリスカーの持株を売却し、マッカラン蒸留所の建設費に充てる。
1894年 Alexander Grigor Allan が The Talisker Distillery Co.を設立
1895年 Alexander Grigor Allan が逝去し、Thomas Mackenzie が経営を引き継ぐ。
1898年 Dailuaine-Glenlviet Distillers と Imperial Distillers と合併し、Dailuaine-Talisker Distillers Co.を設立
1916年 Thomas Mackezieが逝去し、Johnnie Walker & Sons を中心とした合同企業が買収
1928年 3回蒸留を取り止め
1960年 蒸留所火災で休業および修復(~1962年)
1972年 自家製麦を取り止め、Glen Ordから麦芽を調達
1988年 United Distillers の six Classic Malts の1つとなり、タリスカー10年を発売開始。観光案内所を開設。
1998年 糖化槽1槽を新設し、ウァーム式冷却槽5槽を新設
2004年 タリスカー18年をオフィシャルボトルとして発売開始
2005年 タリスカー175周年を発売
2008年 Non Age Statement 熟成年数表記無 タリスカー57°を発売
2013年 タリスカーSTORM、DARK STORM、PORT RUIGHEを発売。観光案内所を100万ポンド(約1億5千万円)をかけて改修。
【ブレンドウイスキー】
ジョニーウォーカー黒ラベル
ウイリアム・マックスウェル
Six Isles 六島
キングジョージ4世(終売、商標権は Diageoが所有)
ハイランドネクター(終売、商標権は Diageoが所有)
タリスカー蒸留所のコンデンサー
蒸留した気体を液体に戻して蒸留液を得る方法は、古式のウァーム・タブ方式
水槽の中を蛇腹のような管が巻いていて気体を水冷方式で液体に戻す仕組み。
Douglas Laing ダグラスレイン社
1949年にグラスゴーで設立されたボトラーですが、その前身はアメリカを主な取引先とする海運業者でした。当時はブレンデッドウイスキーの需要が爆発的に高まっており、スコッチウイスキーの輸出業に進出、その時のストックを原点として、ダグラスレイン社の歴史が始まっています。
同社が日本の皆様に愛されてきた理由は、その突出して高い品質にあります。ブレンデッドウイスキーの生産者(ブレンダー)としての一面を持つ彼らは、シングルモルトとしての基準に満たない樽は全てブレンデッドウイスキーへ回し、品質に妥協しないリリースを続けてきました。
1990年代末から発売開始となった Old Malt Cask シリーズは同社の中心的なシリーズで、基本的にアルコール度数50%で瓶詰めされています。素晴らしい酒質であり、同時に大変コストパフォーマンスに優れたボトルとして発売当初から発売と同時に即完売が続いているシリーズです。特に、2000年頃に発売された同シリーズの1960年代蒸留のアードベッグは大変安価で、かつ大変優れた品質によって、その後の世界的なアードベッグ人気の機運が生み出される原因となった伝説的なボトルと言われています。
同社は2013年に分社をして、弟のフレッド・レイン氏がダグラスレインという会社名を引き継ぎ、現在では娘のキャラ・レイン氏と共に同社を盛り立てています。 ブレンダーとしての経験を大いに生かし、ビッグピートを始めとする革新的なエリア別ブレンデッドモルト、リマーカブルリージョナルモルトシリーズをリリースするなど、意欲的なリリースを続けています。
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